地切りと3・3・3運動の推奨
玉掛け作業では安全に作業を行うために様々なルールがあります。
今回は地切りについて解説していきます。
吊り荷の揺れや落下により重大な災害に繋がってしまう事がありますので、地切りの方法や意味合いをしっかりと理解しておきましょう。
地切りとは
巻上げにより、吊り荷を地面からわずかに(20~30㎝)離すことです。
玉掛け作業では安全確認のために微動で巻上げてワイヤを張り、その後に吊り荷をゆっくり巻上げ、わずかに地切りができたところで一旦停止します。
吊り荷の重心が取れて安定しているか、玉掛け用具の荷とフックへの掛かり具合等をチェックするために行います。
※ワイヤを張る時はワイヤロープと荷で手を挟み怪我をしてしまう場合がありますので、手鉤を使用し、直接ワイヤや吊り荷に手で触れないようにしましょう。
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地切りを行う際の注意点
- 静かにゆっくりと巻上げる
- 玉掛け作業者の立ち位置
吊り荷が地面から離れる時の衝撃は大きく、急激に巻上げるとワイヤロープ等の吊り具が切れてしまう恐れがあるので、必ず静かにゆっくりと巻上げましょう。
吊り上げた荷の重心が取れていなかった場合、荷の傾き・荷の振れ・荷崩れ起こす危険性があるので、玉掛け作業者の立ち位置には注意しましょう。
玉掛け作業では常に「荷は振れる」「荷は崩れる」「ワイヤロープは切れる」と思っておくことが労働災害を防ぐために重要でしょう。
3・3・3運動の推奨
玉掛け作業では「3・3・3運動」が推奨されています。安全に作業を行うために有効な対策ですので、積極的に実施してきましょう。
3・3・3運動とは
「3・3・3運動」の内容は以下の通りです。
【地切り】30㎝
荷をゆっくり30㎝巻上げて一旦停止。
【停止】3秒間
3秒間停止して、荷の傾き・揺れ・荷崩れがないか安定を確認する。
【荷から離れる】3m
巻上げの合図は3m離れた場所で行う。吊り荷が落下しても合図者が巻き込まれないように安全な距離を取る。
まとめ
- 地切りは地面からわずかに(20~30㎝)離して一旦停止
- 吊り荷の安定を確認するために必ず行う
- 常に「荷は振れる」「荷は崩れる」「ワイヤロープは切れる」と思っておくこと
- 玉掛け作業者の立ち位置に注意し、巻上げは静かにゆっくりと
- 玉掛け作業での事故は重大な災害に繋がってしまう
- 安全のために3・3・3運動は積極的に実施しましょう
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