カウンターフォークリフトの積み取り・取りおろし操作手順を紹介
フォークリフトを安全に操作するためにも、基本的な操作手順を把握しておきましょう。
基本的な知識がないまま操作してしまう事で重大な事故に繋がってしまう事もあります。
今回はカウンターフォークリフトでの積み取り・取りおろしの基本的な操作方法を紹介し
ます。
積み取り・取りおろしの操作の注意点
荷の積み取り・取りおろし操作の注意点は厚生労働省「フォークリフト」
に示されています。
荷の積みとり、取りおろしをする場合は、一旦停止し、原則として駐車ブレーキをかけ、
前後進レバーを中立にして停止状態を保持する。
・荷の積み取りをする場合、パレットの差込み口にフォークをまっすぐ差し込むこと。
・荷の取りおろしをする場合は、荷崩れや荷の破損などの危険がないことを
目視により確認すること。
・フォークの取付けの間隔は、荷の横方向の安定性を保ち、荷による偏荷重を避けるため、
車体中心からの距離が左右均等になるよう、間隔の幅を
パレット幅の1/2~3/4になるよう調整すること。

図 フォークの取り付け間隔 ※出典厚生労働省「フォークリフト」
・積み取りや取りおろしは、パレットにフォークを根元まで差し込んで行うこと。
なお、フォークの先端で、荷やパレットをつついて押し込む操作をしないこと。
積み取り操作手順
積み取り作業は荷物をフォークリフトで取る作業で、その手順を以下に示します。
1.フォークの先端が荷物の30㎝程度手前の位置で停止します。
2.パーキングブレーキを掛け、前後進レバーを中立にします。
フォークを水平にし、パレットの間口の高さまで上げます。
3.前後進レバーを前進に入れ、前方及び周囲の安全確認をしてから
パーキングブレーキを解除します。
ゆっくり前進し、パレットにフォークを根元まで差し込みます。
※荷物よりフォークの方が長く、奥にも別の荷物や壁がある場合はその限りではありませんので、
荷物の奥行や状況に合わせて慎重に差し込みましょう。
フォークリフトの差し込み長さが一目でわかる!!
4.パーキングブレーキを掛け、前後進レバーを中立にし、荷台からパレットを
10㎝程度持ち上げます。
5.前後進レバーを後進に入れ、後方及び周囲の安全確認をしてから
パーキングブレーキを解除します。
ゆっくり後進し、パレットの先端が荷台から30㎝程度離れた位置で停止します。
6.パーキングブレーキを掛け、前後進レバーを中立にします。
リフトレバーをゆっくり前方に倒し、パレットを地面から約10㎝の位置まで下げます。
チルトレバーをゆっくり引き、荷物の落下防止のためにマストをいっぱいまで後傾させます。
※傾けられない荷物を扱う場合は落下に注意して慎重に走行しましょう。
パレティーナ・プラパレが滑らない!!
7.前後進レバーを後進に入れ、後方及び周囲の安全確認をしてからパーキングブレーキを解除し、
指定速度を守って指定場所まで運搬しましょう。
取りおろし(積み付け)操作手順
取りおろし作業は荷物を所定の場所へ降ろす作業で、その手順を以下に示します。
1.パレットの先端が荷台の30㎝程度手前の位置で停止します。
2.パーキングブレーキを掛け、前後進レバーを中立にします。
荷物を水平にし、パレットを荷台より10㎝程度上の高さまで上げます。
3.前後進レバーを前進に入れ、前方及び周囲の安全確認をしてから
パーキングブレーキを解除します。
ゆっくり前進し、パレットを荷台の指定位置まで前進します。
4.パーキングブレーキを掛け、前後進レバーを中立にし、
荷台の指定位置にパレットを静かに降ろします。
5.前後進レバーを後進に入れ、後方及び周囲の安全確認をしてから
パーキングブレーキを解除します。
ゆっくり後進し、フォークの先端が荷台から30㎝程度離れた位置で停止します。この時
フォークがパレットに引っ掛からないように、高さと角度を調整しながら後進しましょう。
※重量物を持ち上げるとフォークがたわむので、荷物の水平を保つために想像以上に
マストを後傾させている事があります。つまり荷物を降ろした後も
フォークの先端が持ち上がっている場合があるので注意しましょう。
フォークが水平かどうか一目でわかる!!
6.パーキングブレーキを掛け、前後進レバーを中立にします。
リフトレバーをゆっくり前方に倒して、フォークを地面から約10㎝の位置まで下げます。
その後マストを後傾させ、走行中にフォークの先端が地面に接触しないように持ち上げておきましょう。
7.前後進レバーを後進に入れ、後方及び周囲の安全確認をしてからパーキングブレーキを解除し、
指定速度を守って次の場所へ移動します。
まとめ
フォークリフトを安全に操作するためには手順に添って一つ一つの操作を確実に行いましょう。
走行しながら荷物を持ち上げる同時操作や、荷物を高く持ち上げたまま走行してしまうと
重大な事故に繋がる恐れがあります。本当にフォークリフトの操作が上手い人は
早いスピードで操作できる事ではなく、基本的な操作手順を把握した上で実践し、
無事故で作業を行い、全体の手本となれる人だと言われています。
まずは基本的な操作手順を把握することが上達への近道と言えるでしょう。




